「登記されていないことの証明書」の電子証明書について
2026/02/13
「登記されていないことの証明書」の電子化と建設業許可申請での注意点
はじめに
建設業許可申請に必要な添付書類の中で、あまり聞きなれないものの一つに「登記されていないことの証明書」があります。
近年の行政手続きの電子化により、この証明書もオンラインで取得できるようになりました。しかし、実際に電子形式で取得されたお客様のケースを確認したところ、建設業許可申請では利用できないという重要な事実が判明しました。
この記事では、その理由と背景をわかりやすく整理してお伝えします。
「登記されていないことの証明書」とは
この証明書が必要になった背景は、平成12年の民法改正にあります。
- 禁治産者・準禁治産者制度が廃止
- 成年後見制度へ移行
- 従来は戸籍に記載されていた情報が、東京法務局の「後見登記等ファイル」に記録される方式へ変更
そのため、建設業許可申請では「登記されていないことの証明書」を取得する必要があります。
電子化された証明書が使えない理由
電子証明書が使えない理由を理解するには、まず電子納税証明書の仕組みを知る必要があります。
電子納税証明書には PDF形式 と XML形式 の2種類があり、それぞれ効力の扱いが異なります。
以下は国税庁のe-TAXの説明です。
電子納税証明書(PDF形式)
税務署(国税局)から電子データにより発行するものであり、原則、提出先へは書面でなく取得した電子データを提出するものです。
なお、取得した電子データを印刷して提出される場合には、事前に提出先において提出が可能か確認してください。
電子納税証明書(PDF形式)には、QRコードが印字されています。
納税証明書の画像データ(PDF形式)のQRコードを国税庁ホームページ上の「納税証明書確認サイト」で確認することにより、真正性を確認することができます。
電子納税証明書(XML形式)
税務署(国税局)から電子データにより発行するものであり、提出先へは書面でなく取得した電子データを提出するものです。
電子納税証明書(XML形式)は、電子データの形式でのみ効力を有するもので、書面に印刷したものは効力がありません。
電子納税証明書(XML形式)には、発行機関の電子署名が付与されています。
電子納税証明書(XML形式)は、e-Taxソフトでその内容を確認することができます。
確認方法は、よくある質問「パソコンに一度保存した電子申請等証明書を開くと正しく表示されませんでした。どうすればいいですか。」をご覧ください。
提出先では、電子納税証明書(XML形式)に添付されている官職署名及び官職証明書によって、発行機関が発行したものであり、データの改ざんなどが行われていないことを確認することができます。
PDF形式とXML形式の違いが生む“使えない理由”
●PDF形式
- 印刷して提出できる可能性がある
- QRコードで真正性を確認できる
→ 紙提出にも対応しやすい
●XML形式
- 電子データでのみ効力を持つ
- 印刷すると効力がなくなる
→ 紙提出には使えない
ここが今回の問題の核心です。実は「登記されていないことの証明書」の電子証明はXML形式しかなく、PDF形式が選べないのです。
建設業許可申請で使えない理由(紙申請・電子申請)
●紙申請の場合
- PDF形式は選択肢の中にない。
- XML形式は「電子データのみ有効」
- 印刷物は効力なし
→ 紙申請の添付書類として使用不可
●電子申請(JCIP)の場合
- JCIPで添付できるのは PDF形式のみ
- 登記されてないことの証明書の電子証明書は XML形式のみ
→ システム上、添付できない
結論:紙申請でも電子申請でも利用不可
今後の改善に期待されること
現状では、次のどちらかの改善が行われない限り利用できません。
- 東京法務局が PDF形式の電子証明書 を発行する
- 国土交通省が JCIP で XML形式の添付を許可 する
電子化が進む中で制度間の整合性が追いついていない状況ですが、
建設業の許可申請時にはこちらの方が複製等ができるから便利だと思って取得してしまわないよう申請時には十分ご注意ください。
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住所 : 兵庫県神戸市中央区北長狭通4-3-8 N.Rビル 5階
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